Review vol.1
本を読んでいます
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ジェニィ / ポール・ギャリコ(新潮文庫)

9

大人って自分が子供だった頃の気持ちを忘れちゃう人が多いよねぇ。わたしがどうかと問われると体は中年、心はキッズなので比較的そういうデリケートさにまだ理解があるように思う。子供の頃って(今思い起こせば瑣末なことにでも)ピンチ!って思う事がたくさんあったもんなぁ。
大人って無神経だよなぁ。

閑話休題、ジェニィ読了。
猫好き的にはキツい描写も結構あるので、なかなかしんどい気持ちにもなった。けど猫の奔放で優しい生活についても書かれていますので安心(?)です。

登場する猫たちの生き生きした様や生々しい生活っぷりに、ついフィクションであることを忘れてしまい結末に不満を持つ人が出てしまうのもわかる。
わたしはフィクション内フィクション(ただしあまりにも鮮やかなファンタジー)、と解釈したので結末は「よかったね、ピーター」と思えた。
みんな何かしら身勝手で、でもそういう身勝手さで世間は構成されているのである。(のである?)

「猫語の教科書」もそうだったけど、ポール・ギャリコは女の子の猫の描写が上手だなぁ。
次は「トマシーナ」を読み始めています。

翻訳者の日本語に、ちょいちょい「?」と思うところがあったので別の翻訳版があれば再読してみるのもいいかもしれない。

ジェニィ(新潮文庫) ジェニィ(新潮文庫) / ポール・ギャリコ
★★★★☆
あまりにもノンフィクション